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誰も住まない実家、そのままで大丈夫?放置する前に確認したい3つのこと

相続した誰も住まない実家で家族の書類を確認する女性
結論を急がなくても、実家の状態を確認することから始められます。

親から実家を相続したものの、すぐに売る決心はつかない。家財も残っているし、兄弟とも十分に話せていない。そうして考えることを後回しにしている間にも、誰も住まない家では管理の手間と費用が積み重なります。結論を急ぐ必要はありません。ただし、今の状態と価値を確認しないまま放置することには注意が必要です。

実家には、数字だけでは割り切れない思い出があります。子どものころに過ごした部屋、家族が集まった居間、親が手入れをしていた庭。売却という言葉を考えただけで、親との思い出まで手放すように感じる人もいるでしょう。

一方で、自分の生活は別の地域にあります。仕事や子育てがあり、週末のたびに実家へ通えるとは限りません。「いつか片付けよう」「家族が落ち着いてから相談しよう」と思っているうちに、数か月、数年と時間が過ぎることもあります。

この記事では、相続した実家をすぐ売るべきだと勧めるのではなく、放置する前に確認しておきたい管理、費用、価値の3点を整理します。売る、貸す、残すという結論を出す前に、家族で話し合うための材料をそろえていきましょう。

実家が空き家になると、見えない負担が少しずつ増える

誰も住んでいない家は、生活音がなく静かです。そのため、外から見ただけでは大きな問題が起きていないように感じます。しかし、人が住まなくなった住宅は、日常的な換気や掃除、小さな異変の発見が行われなくなります。

国土交通省の空き家対策特設サイトでは、使用目的のない空き家が2003年の212万戸から2023年には386万戸へ増加したと紹介されています。また、空き家の発生原因は半数以上が相続によるものとされており、実家の問題は決して一部の家庭だけの話ではありません。

換気されない家は、気づかないうちに傷みやすい

人が暮らしていれば、窓や扉を開け、空気を入れ替え、水道を使います。雨漏り、排水の異常、壁のひび、害虫の発生などにも比較的早く気づけます。

空き家では、こうした日常の確認がなくなります。梅雨や夏に湿気がこもれば、カビや腐食につながることがあります。台風や大雪の後に屋根や雨どいが傷んでも、次に訪れるまで発見できないかもしれません。小さな不具合だったものが、時間の経過によって大きな修繕へ変わる可能性があります。

庭木や郵便物は、近隣との関係にも影響する

建物の内部だけでなく、外回りの管理も必要です。庭木や雑草が伸びて隣地や道路にはみ出す、落ち葉が周囲へ飛ぶ、郵便物がたまるといった状態は、近隣の人に不安を与えることがあります。

国土交通省も、空き家の放置によって庭木のはみ出し、悪臭、害虫、不審者の侵入などが起こり、近隣トラブルにつながるおそれを挙げています。思い入れのある実家が周囲の悩みの種になってしまうことは、所有者にとってもつらいものです。

問題が起きてからでは、遠方からの対応が難しい

実家が近くにあれば、連絡を受けてすぐ確認できるかもしれません。しかし、新幹線や飛行機が必要な距離では、現地へ行くだけでも時間と交通費がかかります。

仕事を休み、家族の予定を調整し、現地の業者を探す必要が出ることもあります。何も起きていない時期には感じにくいのですが、空き家を持つことは、突然の連絡へ対応する責任も持ち続けることなのです。

相続した空き家の庭や外壁を確認する男性
庭木や建物の小さな変化も、遠方からでは把握しにくくなります。

固定資産税だけではない、空き家にかかる費用

相続した家に住宅ローンが残っていなくても、維持費がゼロになるわけではありません。毎年の固定資産税に加え、火災保険、電気や水道の基本料金、庭の手入れ、清掃、修繕などの費用が考えられます。

定期的に自分で通う場合は交通費がかかります。管理会社や地域の事業者へ巡回を依頼する場合は委託費用が必要です。家財が多ければ、整理や処分にも時間と費用がかかります。

空き家を維持するときに確認したい主な負担

  • 固定資産税や都市計画税
  • 火災保険などの保険料
  • 電気、水道などを維持する場合の料金
  • 庭木、雑草、清掃、換気などの管理費
  • 屋根、外壁、配管などの修繕費
  • 現地へ通うための交通費と時間
  • 家財の整理、運搬、処分にかかる費用

一つひとつはすぐに家計を圧迫しない金額でも、所有期間が長くなれば合計は増えていきます。しかも、支出しているからといって建物の価値がそのまま保たれるとは限りません。

大切なのは「空き家には必ず大きな損が出る」と決めつけることではなく、毎年どの程度の費用と手間がかかるのかを把握することです。その数字がわかれば、残しておく選択が現実的なのか、別の方法を考えたほうがよいのかを比較できます。

まずは家族で話し合う。それでも話が進まない理由

相続した実家について考えるとき、最初に浮かぶ一般的な方法は、家族や兄弟で話し合うことです。「誰かが住むのか」「貸せるのか」「売却するのか」「しばらく残すのか」を相談することは欠かせません。

ところが、話し合いの場を設けても、結論が出ないことがあります。それぞれが違う場所で暮らし、実家への思い入れも、負担できる時間や費用も異なるからです。

思い出と現実の負担を同じ言葉で比べにくい

「親が大切にしていた家だから残したい」という意見と、「誰も管理できないから早く整理したい」という意見は、どちらか一方が間違っているわけではありません。気持ちを重視する人と、現実の負担を重視する人では、話の出発点が違います。

価値や維持費がわからない状態で話すと、意見だけがぶつかりやすくなります。残す場合に誰が管理し、年間でいくら負担するのか。売る場合にはどの程度の金額が見込めるのか。共通の材料がなければ、具体的な比較ができません。

家財が残っていると「まだ何もできない」と考えやすい

実家の中に家具、衣類、食器、写真、書類などが残っていると、まず全部片付けなければ先へ進めないと思う人もいます。しかし、長年暮らした家の整理は一日で終わる作業ではありません。

処分するか迷う物も多く、兄弟への確認が必要になることもあります。片付けの大きさを想像しただけで疲れ、家の今後を考えることまで止まってしまうのは無理もありません。

不動産会社へ相談すると、売却を迫られそうで怖い

家の価値を知るには不動産会社への相談が考えられます。ただ、「相談したら契約しなければいけないのでは」「まだ売ると決めていないのに連絡するのは申し訳ない」と感じる人もいます。

地元にどのような会社があるかわからず、最初の1社を選べないケースもあります。会社ごとに得意な地域や物件、査定の考え方が異なるため、1社の査定だけを見ても、その金額が妥当なのか判断しにくいという問題もあります。

全部片付ける前でも、「今の価値を知る」ことから始められる

実家の扱いについて、今すぐ最終結論を出す必要はありません。家族の気持ちが整理できていないなら、無理に売却を決めなくてもよいでしょう。

それでも、判断材料を集めることはできます。最初の一歩として考えやすいのが、実家の現在の価値を確認することです。

価値を知ることと、売却契約を結ぶことは別です。査定額は、売却した場合にどの程度の金額が見込まれるかを考えるための目安です。査定を受けたからといって、必ず売却しなければならないわけではありません。

相場がわかると、残す場合の負担とも比較できる

たとえば、今後5年間維持する場合の税金、管理費、交通費、修繕の可能性を整理します。そのうえで、現在の査定額や地域の需要を確認すれば、「思い出のために残す」という選択をどの程度の負担で続けられるかが見えやすくなります。

売却額の目安がわかれば、家財整理や修繕へどこまで費用をかけるべきかも考えやすくなります。更地にしたほうがよいのか、建物を残したまま相談できるのかなど、不動産会社から地域や物件に応じた意見を聞くきっかけにもなります。

1社の金額だけでなく、根拠と対応も比べる

不動産査定では、複数社から同じ金額が出るとは限りません。査定額が高い会社を自動的に選べばよいというものでもありません。

確認したいのは、なぜその金額になったのか、地域の取引状況をどう見ているか、建物の状態をどのように評価しているかです。空き家や相続物件の相談経験、連絡のわかりやすさ、質問への対応なども、今後相談する会社を見極める材料になります。

査定額、金額の根拠、担当者の対応を並べて見ることで、家族にも説明しやすい客観的な材料を作れます。

実家の査定資料を見ながら話し合う兄弟
複数の査定結果があれば、家族の話し合いも具体的に進めやすくなります。

複数社への確認を一度に始められる「イエウール」

ここで選択肢になるのが、不動産一括査定サービスの「イエウール」です。マンション、一戸建て、土地などの情報をインターネットで入力し、条件に合う不動産会社へ査定を依頼できます。

イエウールの公式サイトでは、全国2000社以上の不動産会社と提携し、最大6社へ完全無料で査定依頼できると案内されています。大手だけでなく地域密着型の会社も含まれているため、実家のある地域や物件に対応する会社を探す入口になります。

自分で何社も探す負担を減らしやすい

遠方の実家について調べるとき、現地の不動産会社を一社ずつ検索し、それぞれへ物件情報を伝えるのは負担になります。イエウールでは、一度入力した情報を基に、条件に合う会社の中から査定を依頼する会社を選べます。

公式サイトによると入力時間は最短60秒です。査定結果は数日以内にメール、または電話で通知されます。連絡手段や対応時間について希望がある場合は、依頼後の連絡で早めに伝えておくとやり取りしやすくなります。

査定額だけでなく、説明や相性を比較できる

最大6社へ依頼できることの意味は、単に高い査定額を探すことだけではありません。価格の根拠、地域への理解、空き家への対応、売却する場合の進め方などを比べられます。

公式サイトでも、複数の不動産会社から価格の根拠を聞き、価格と対応を比較して決めることが大切だと説明されています。また、利用者からのクレームが多い企業について、契約を解除できる仕組みも案内されています。

一括査定の利用料は無料

イエウールの一括査定そのものには利用料金がかかりません。公式サイトでは、運営会社が提携不動産会社から収益を得る仕組みのため、利用者は無料で査定を依頼できると説明されています。

実際に不動産会社と媒介契約を結び、売買が成立した場合には、仲介手数料などの費用が発生します。また、税金や家財整理など、売却に伴う別の費用が必要になる場合もあります。査定の段階では、売却額だけでなく、売却時に想定される費用も各社へ確認するとよいでしょう。

申し込む前に整理しておきたいこと

  • 対象となる実家の住所と物件種別
  • おおよその土地面積、建物面積、築年数
  • 現在の名義や相続登記の状況
  • 空き家になった時期と現在の管理状況
  • 売却を決めているのか、まず相場を知りたいのか
  • 電話に出やすい時間や希望する連絡方法

正確な情報がすべて手元になくても、まず公式サイトで対象地域や入力項目を確認できます。登記や権利関係が複雑な場合は、不動産会社だけでなく、司法書士や税理士、自治体などの専門窓口への相談が必要になることもあります。

実家をどうするか決める前に、放置しないための材料を集めよう

相続した実家には、家族の思い出があります。売るか残すかを簡単に決められないのは当然です。決断に時間が必要なら、無理に急ぐ必要はありません。

ただし、誰も住まない家では老朽化が進み、管理の手間や費用が積み重なります。遠方に住んでいれば、小さな異変を見つけることも難しくなります。「まだ決められない」と「何も確認しないまま放置する」は、同じではありません。

まず確認したいのは、現在の管理状態、今後かかる費用、そして実家の価値です。この3点がわかれば、家族で話す内容が具体的になります。残す場合も、貸す場合も、売る場合も、数字と状況を共有したうえで選べます。

一括査定を使ったからといって、必ず売却する必要はありません。複数社の査定額と説明を見てから、今後の方向を考えられます。実家が傷み、対応の選択肢が狭くなる前に、まずは現時点の価値を確認してみてください。

※査定額は不動産会社による見立てであり、実際の売却価格を保証するものではありません。サービス内容、対応地域、提携会社数などの最新情報は公式ページでご確認ください。